ENGINE PARTS

ENGINE PARTS - RB26DETT

ブロックの基本構造から見直すエンジンTUNE

RBエンジンには弱点がある。
これはGT-Rに搭載されているRB26DETTを始めとして、RB20DETや、R33に積まれるRB25DETも同様だ。
確かに一般ユーザーが扱うには、それなりのフィーリングを持つようにセットされている。
しかしながら、スポーティなドライビングを楽しみたいというユーザーにとっては、これらのエンジンには、すこし物足りない部分がある。
もちろん、排気系統とブースト変更、あるいはタービンセッティング等によって、パワーは出るし、フィーリングも変わる。しかし、RB系統のエンジンは『絶対的な排気量』に欠けている。
ドラッグレースを始めとするモータースポーツに参加するためには、いくらターボ系をモディファイしても、VGエンジンやL型をベースにしたチューニングエンジンには勝てない......これが、現実だ。
柿本レーシングでも、様々な仕様変更と加工、パーツの組み合わせをテストしてきたが、基本にある欠点に目をつぶって、なんとか他の部分のチューニングで補おうとしても、そこには大きな無理がある。
L型が、現在のように一般的なチューニングエンジンになった原因のひとつに、L型3リッターや3.1リッターという仕様が、基本仕様として定着したということが挙げられるだろう。
RBの最大排気量エンジンであるRB26DETTが2.6リッター、L型の最大排気量が2.8リッター、そして、VGが3リッターだ。だが、この200ccや400ccという排気量の差が、それぞれを極限までチューニングしていった場合には『決定的な差』になってしまう。
L28エンジン、ボアアップで3リッター、ボア×ストロークアップで3.1リッター、VG30はボアアップで3.1リッター......。だが、RB26はボアアップして2.9リッターだ。しかも、2.9リッターにしようとすればスリーブ仕様となり、ブロック内に固定したスリーブが、1万回転近く回すとズレて水が漏れてしまうのだ。
RB系のブロックの欠点として指摘されるのは、その肉厚が薄く、L型のように大幅なボアアップをするとブロック剛性が大幅になくなってしまうのだ。
振動にも弱い、おまけにRBエンジンの宿命として、コンロッドの中心間距離が短く設計されていて、ピストンのフリクションが大きいという欠点もある。
L型のチューニング例を見てもわかるようように、ストロークの長短に関わらず、コンロッドの中心間距離は長い方がいい。このサイズを決定するのは、ブロックの寸法なのだ。
ピストンやコンロッド、クランクシャフトといったパーツは作ることができるが、ブロックやヘッドといった「パーツ」を作ることは非常に困難である。
しかし、L型エンジンのチューニングで、振動対策としてのラインボーリングやキャップボルトの寸法拡大と、従来のチューニング意識の枠に囚われることなく作業を組み立ててきた柿本レーシングは解決する方法を考案した。
発送の転換の『鍵』は、上の写真のなかにある。
一見するとただのベアエンジンのように見えるが、RBエンジンを見慣れているひとにとっては、異様なものが存在しているはずだ。
ヘッド下面とブロック上面に狭まれた塊がある。この中間材は、単にブロックの寸法を延ばすだけでなく、スリーブも一体化されていて、大口径のピストンを組み込むこともでき、中心間距離を長くセットできる。
つまり排気量の問題とコンロッドに関する難点を一挙に解決出来る。もちろん、従来使用してきたシリンダースリーブとは根本的に構造が違うので、耐久性や振動対策、そして性能面で全く問題は無い。
これが柿本改の『RB改造論』の実体だ。
 

※現在は取り扱いを終了しております。

CRANKSHAFT

SCM素材を使用。ストロークは85mm。
RBエンジンにセットすれば3.0L以上の排気量を実現。

鍛造フルカウンタークランク

希望小売価格(税抜本体価格):廃盤
商品コード:EG.NRB021
クロモリ銅の中でも強度検討を繰り返した末に採用した素材を採用。鍛造フルカウンタータイプで、ストロークは85mm、RBエンジンにセットすれば3.0L以上の排気量を可能にする。
また、ウエイト部分の中間点には、軽量化のために肉をR状に切削し、ピン側を頂点としたおむすび状のウエイトは、強度回転の性能を追求した複雑な曲線を多用した形状。
 
※クロモリ鍛造コンロッドとハイブロックのセットで組込可。

CONNECTIONG ROD

SCM素材を使用。中心間距離:137.3mm。
小端部径:21φ。大端部径:53φ。

クロモリ鍛造コンロッド

希望小売価格(税抜本体価格):廃盤
商品コード:EG.NRB011
基本的な寸法は、L14コンロッドと同等としながらも断面構造で強度追求を行い、重量バランスや柿本改独自の形状が決定されている。
強度と軽量化の相反する要素を高い次元でバランスさせ、柿本改ならではの性能が自慢。
また、キャップ部分には2本のリブが設定され、チューニングエンジンの強大なパワーに対処している。
 
※鍛造フルカウンタークランクとハイブロックのセットで組込可。

HIGH BLOCK

元祖発明者である柿本改のハイブロック。
土端を20mm延長させたストロークアップタイプ。

ハイブロック

アッパーデッキとシリンダースリーブSET
希望小売価格(税抜本体価格):廃盤
商品コード:EG.NHB001
オリジナル「ハイブロック」をまねたコピーが出ているが、元祖発明者である柿本改の「ハイブロック」とは、 オリジナルシリンダースリーブとアッパーデッキを用いてシリンダーブロック土端を20mm延長させたストロークアップタイプシリンダブロックのことだ。
RB26は軽量化のためにシリンダ間の肉厚がほとんどないので、ボアアップによる排気量アップは望めない。
そこで柿本改は発想を転換してハイブロックを用いてストロークアップによる排気量upという結論に至った。
また、その理由としてショートストロークエンジンでは、コンロッドの長さの割にクランクとの連結部が左右に振れる割合が大きくなり、それによる剛性不足に耐する対処である。 同時にコンロッドの幅を太く、つまりクランクシャフトと接触しているメタルのあたり面を大きくすることで大パワーに耐えうるエンジンを作ることができる。
 
※鍛造フルカウンターとクロモリ鍛造コンロッドのセットで組込可。

Sol'id RADIATER

アルミ3層タイプ、真鍮2層タイプを用意。
熱対策に絶大な効果あり。

Sol'id ラジエター

アルミ:希望小売価格(税抜本体価格):廃盤
アルミ:商品コード:RD.NA008(BNR32用)
 
真鍮:希望小売価格(税抜本体価格):廃盤
真鍮:商品コード:RD.N0008(BNR32用)
GT-Rはノーマルでも夏場ではオーバーヒートしやすい上、チューニングしていく上では、得に冷却水の管理は重要だ。
当社オリジナルラジエターは、フィンピッチを狭く、コアの断面積を大きく取る事によって水流抵抗を減らし、 一番ネックとなる水温管理、得にシリンダーヘッドのウォーターラインへの負担を軽減することで、RB26DETTが発生する膨大な熱量を吸収する。
この効果によりエンジンオイルの熱量も抑え、エンジンブローという過大なリスクを防止する。

RETAINER

SCM素材を使用。
エンジンの軽量化の必須アイテム。

クロモリリテーナー

希望小売価格(税抜本体価格):廃盤
商品コード:EG.NRB071
動弁系の軽量化&強度アップはチューニングの必要条件だ。 特に軽量化がエンジン性能に及ぼす影響についてはご存じのことだと思うが、 カキモトレーシングでは、エンジンパーツの中でも動弁系の開発に最も神経を使っている。

VALVE SPRING

自由長:43.2mm。セット長:35.0mm。
セット荷重:39.5kg + 2.8kg。

強化バルブスプリング

希望小売価格(税抜本体価格):廃盤
商品コード:EG.NRB061
カムシャフトのプロフィールを正確にストレートするための性能を正直すぎる程に追求したため、10本中1本しか規格に通らないというチェックが設けられている。 その結果、高回転域でもサージングを抑えることのできる高性能な製品になっている。

VALVE GUIDE

材質はIN用ALBC製。EX用PBC製。
指定クリアランス100分の1〜3。

バルブガイド

希望小売価格(税抜本体価格):廃盤
商品コード:EG.NRB051
ノーマルのバルブはメッキ加工が施されており、そのためノーマルのバルブガイドが負けてしまい、ガタや焼け付きを招きやすい。 対応策として柿本改では、バルブガイドのIN側にALBC,EX側にPBCを採用している。 これらの商品を用いることにより、高回転域での使用においてもバルブの焼き付きを防ぐことができる。

k・CAM'S CAM SHAFT

材質はIN用ALBC製。EX用PBC製。
指定クリアランス100分の1〜3。

カムシャフト

IN・EX セット
希望小売価格(税抜本体価格):廃盤
商品コード:EG.NRB091
L型の時代から培われてきたノウハウが集積されたカキモトレーシングオリジナルカムシャフト。
カキモトレーシングのカムプロフィールは、いろいろなメーカーから類似品が出回るほどの人気(?)を博している。
エンジンを熟知していなければカムプロフィールは作れない。柿本改だからこそ可能な信頼のブランド「K-Cam's」。

CLUCH PIVOT

SCM素材を使用。
微妙な高さ調整も可能。

強化クラッチピボット

希望小売価格(税抜本体価格):廃盤
商品コード:DR.NPB008
 
※BNR32 M/C前専用
柿本改クロモリ強化クラッチピボットはクロモリ材を加工し、業界でも高い信頼を得ているカキモトレーシングのクロモリ加工技術と柿本改独自のノウハウによる設計で十分な強度を確保。 また、ピボットの台座部分を大きくすることでピボット自体の横われを解消、さらに別売りのクロモリワッシャーも用意。 このワッシャーによってピボットの高さ調節も可能となっており、微妙なクラッチのタッチを調節する事もできる。 強度はフロントカバー&センタープレートと同じく1,300psオーバーの柿本改ドラッグGT-Rで実証済み。
RB系プッシュ式ミッションのユーザークラッチ交換の際には是非おすすめしたい商品だ。

CENTER PLATE & FRONT COVER

強度は1,300psをオーバーする
柿本改ドラッグGT-Rでも実証済み。
特殊高度鋼を採用。

強化MTセンタープレート・フロントカバー

【強化M/Tセンタープレート】
希望小売価格(税抜本体価格):廃盤
商品コード:DR.NCP008
【強化M/Tフロントカバー 】
希望小売価格(税抜本体価格):廃盤
商品コード:DR.NFC008
GT-Rの純正ミッションはセンタープレートの強度不足による歪みから激しい振動が発生し、ミッションブローにつながる。 これは単に、オーバーホールでは対処できない。 柿本改オリジナル強化センタープレートは柿本改独自の最先端加工技術と蓄積されたチューニングテクノロジーにより基本設計から特殊高度鋼を採用し、 製造している。その強度は1,300psをオーバーする柿本改ドラッグGT-Rで使用し、実証済み。 また、フロントカバーもセンタープレートと同じ特殊高度鋼を用いて製造しており、同時に使用することにより、いっそうの強度アップが実現できる。 パワーを上げているだけではそれを伝える駆動系は必ず負担がかかり傷んでくる。 ミッショントラブルを避け、快適なドライブを楽しむためにも柿本改は、センタープレート&フロントカバーの交換をおすすめしたい。

VVC

ハイブースト対応ベースバルブスプリング設定。
総NC削りだし。

柿本改・機械式VVC

希望小売価格(税抜本体価格):廃盤
商品コード:OT.GVC001
(RB26に限らずターボ車ならどんな車種にも対応)
柿本改機械式VVCは、ドラッグレースを始めようとする過激なシーンから、 正確さにこだわるストリート仕様までブーストコントロールを厳密に行うため、機械加工段階からシビアな管理を行なっている。
ホースはアールズタイプのステンメッシュ、本体はNCによる削り出し、ブーストを正確に制御するためにビッグサイズのチャンバー部を持っている。 ハイブーストで高性能を狙うターボマシンに最適な構造を持っている。

NEGATIVE UPPER LINK

-2.5°のネガティブキャンバーに設定。
 

ネガティブアッパーリンク

希望小売価格(税抜本体価格):廃盤
商品コード:SOT.N001
(BNR32・HCR32専用)
スカイラインGT-Rは4輪駆動車なので、故意に荷重移動を行わない限りアンダーステアが出やすい傾向にある。 そこで、カキモトレーシングでは、キャンバー角変更パーツとして、ネガティブアッパーリングを開発。 これを使用することによりキャンバー角が2°〜2.5°(車高により異なる)となるため、アンダーを打ち消し、コントローラブルなコーナーリングが可能となる。 ネガティブアッパーリンク装着後、トーイン調整(1mm〜2mm)を行うことでタイヤの内減りも解消できる。